マウントシャスタの旅vol.7 | 火と水に出会うネイティブアメリカンの聖地

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滞在5日目。この日は、自然豊かなシャスタのさらに奥へと足をのばしました。

黒く輝く溶岩の山「リトル・グラス・マウンテン(Little Glass Mountain)」、静かな湖面が広がる「メディシン湖(Medicine Lake)」、そして地中へと続く「ジョット・ディーン・ケイブ(Jot Dean Cave)」。火と水と大地がつくり出した、ネイティブアメリカンの聖地をめぐる一日です。

リトル・グラス・マウンテン 神話の黒曜石

リトル・グラス・マウンテンは、クラマス国有林の一角にある溶岩の山です。
黒曜石や軽石、赤い岩が積み重なっていて、今から約1,000年前に流れ出た溶岩が急に冷えて固まり、黒曜石(オブシディアン)になりました。

「サティートラ(Sáttítla)」は先住民族ピット・リバー族の言葉で「黒曜石の場所」という意味。

ピット・リバー族に伝わる創世神話のひとつでは、はじめ世界は一面の水だったといいます。雲から生まれたコヨーテと霧から生まれた銀ギツネがカヌーで漂い、やがて銀ギツネが自分の髪で大地をつくりました。

この神話には、メディシン湖の「黒曜石じいさん」から黒曜石が盗み出され、人々に生きる力(狩りの道具)がもたらされた、という話も出てきます。
この土地の名前「サッティトラ(Sáttítla)」は「黒曜石の場所」という意味だそうです。

巨石の黒曜石を素足で感じる。ひんやりして気持ちいい

足元に広がる黒い岩は、すべて黒曜石(オブシディアン)。
マグマが急に冷えて固まった、天然のガラスです。
パワーストーンとして、魔除けや、自分を見つめ直す力をくれる石としても親しまれています。その原石の上に、裸足で立ってみました。それはまさに、この土地を象徴する神話の石でした。

メディシン湖の由来について

シャスタ山の東、標高およそ2,000mの火山の高原に、メディシン湖はあります。太古の火山のカルデラに水がたまってできた湖です。


この一帯は、昔から先住民の人々にとって大切な聖地です。
モドック族の人々はこの湖を「癒しの場所」と考え、湖とその岸辺を「Lani’shwi(ラニシュウィ)」と呼んできました。

ピット・リバー族にとっては、自分たちの創世の物語につながる場所。創造主とその息子が世界をつくり終えたあと、この湖の水で身を清め、創造主はメディシン湖にその魂を宿した、と伝えられています。

湖には癒しと再生の力があるとされ、今も周辺ではビジョン・クエストや浄化の儀式、メディスンマン(伝統的な治療者)の修行、薬草摘みなどが行われているそうです。

森林再生プロジェクトの案内板

湖畔の案内板によると、2015年から、密集した木を間引いたり枯れた木を取り除いたりして、山火事や虫害に強い森に戻す取り組みが続けられているそうです。

焼けた大地から、新しい松が再生していく。
土産で買ったタペストリーに描かれていた「火」のエレメントと重なるように感じました。

自然を楽しむキャンピングカー。アメリカらしいよね。
青空がとても、氣持ちいい
この日、やや風が強く寒かった。

ミキさんによると、スピリチュアルの世界では、マウント・シャスタの地底にはレムリア文明の末裔が暮らす都市「テロス」があるといわれているそうです。
ニューエイジと呼ばれる世代から続くチャネリングなどを通して、交流しているという人たちもいるようです。
その流れで、メディシン湖も「レムリアのエネルギーが今も残る場所」と語られています。

Jot Dean Cave 大地のエネルギー

Jot Dean Cave の看板
Jot Dean Caveの入口

Jot Dean Cave は、古代の玄武岩の溶岩流によってできた天然の溶岩洞窟(ラバチューブ)です。

入口は大きいのですが、整備された観光用の洞窟ではないため、中までは進みませんでした。あとで調べてみると、一年を通して洞内に氷が残ることから、「アイス・ケイブ」とも呼ばれているそうです。

ぽっかりと口を開けた暗い入口の前に立つと、大地の奥深くへとつながっているような、不思議な静けさを感じる場所でした。

過去生のメッセージを受け取る旅友

洞窟の近くでしばらく過ごしていると、旅友のともちゃんが突然、「氣になる場所があるので、先まで行きたい」とみんなに告げて走り出しました。

数分後に戻ってきたともちゃんは、感情があふれ出していました。過去生でネイティブアメリカンだったころの記憶を思い出したようで、少し心を落ち着かせてから話してくれました。

魂は輪廻転生をくり返すといいます。
過去生でご縁のあった人たちと、今の時代にまた再会するという話もあります。彼女にも、遠い記憶がこみ上げてきたのかもしれません。

ランチボックス持参でピクニック。

ともちゃんの話を聞いたあと、みんなの気持ちが少し落ち着いたところで、遅めのランチタイムにしました。

じつはこのランチ、朝ゲストハウスで朝食を終えたあと、みんなでにぎったおむすびです。

ゲストハウスで朝食を終え、おむすびづくり。

森の中で、溶岩の岩をテーブル代わりにして、みんなで同じおむすびをいただく。
さっきまでの不思議な時間がうそのように、のんびりとした時間となりました。

振り返り

お腹も心も満たされたところで、松並木の一本道をシャスタシティへと戻ります。

シャスタシティへ戻ります。

振り返ると、この日は「火」と「水」と「大地」に、まるごと触れた一日でした。

火: 火山の火から生まれた黒曜石の上に、裸足で立った。
水: 創造主が魂を宿したと伝わる湖のほとりで、風に吹かれた。
大地: 地の底へと続く洞窟の前で、静けさに耳をすませた。

何千年も前から、この土地の人々は、ここで祈りを捧げてきました。
その場所に、僕たちはほんの少しだけお邪魔させてもらった。
そんな感覚が、今も心に残っています。

旅友と過ごした豊かな時間は、穏やかで、どこか懐かしいものでした。
ともちゃんの涙を見たとき、ここに集まったのは偶然ではなく、魂のどこかでつながった仲間なのかもしれない、と思えました。

そしてシャスタに伝わるテロスの話も、自分の過去生とつながっていることがわかった気がします。

沖縄にも、祈りを捧げる御嶽のように、目に見えない存在に手を合わせる場所があります。
遠く離れたアメリカの大地にも、同じように祈りが息づいていた。それを知って感じることができ、この旅でいちばんの収穫だったかもしれません。

次回は、いよいよ旅の終盤へ。
つづく

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